work20 ヘルメットの塗装 曲色(まがりしょく)
前置き
バイクや車の塗装の世界では、「ラップ塗装」や「キャンディーカラー」などの単語があるみたいです。ラップ塗装とはラップやビニールをクシャクシャにした物を、塗装したての面に被せてクシャクシャ模様を付けるそうです。誰が考えたのかは知りませんが、色々なアイデアがあるものですね。
キャンディーカラーは明るい原色系の半透明クリヤーで下地を透けさせながら、色付けをする塗料みたいです。私達の分野では「カラークリヤー」みたいなものでしょうか。
ラップ塗装とキャンディーカラーのセットで色々なカラーの組み合わせなどもあるみたいです。主にバイクの塗装やヘルメットなどに塗装されてるのをネットなどでみかけます。
私が見習いだった大昔には「ラメ」や「アストロフレーク」などのキラキラ系の塗装などもありました。その頃に高級車などではパール塗装なども使われ出しました。
と、ここからが本題ですが、使用している「工事用ヘルメット」が汚れてきたので、塗装してみました。私は建築塗装屋ですので、車やバイクなどの塗装とは違う塗装をしてみることにしました。
曲色(まがりしょく)
今回上塗りとして塗装するのは「曲色(まがりしょく)」という色です。
曲色は「瓦用」のポリウレタン塗料で、下塗り(ベース塗装)として「何かの色」を塗る必要があり、標準色では「黒に近い濃いグレー色」をベースとして塗ります。
上塗りのクリヤー色に「キラキラ系」の「ラメ」みたいな物が含まれていて光があたると色々な色にキラキラします。今回は上塗りの方を使い塗装してみました。
作業の流れ
工事用ヘルメットです、これを塗装します。きズだらけです。ペンキもついてます。今回はこの、工事用ヘルメットを塗装してみたいと思います。
下準備
まずは汚れ落としから。シンナーである程度のペンキを落とし、ペーパーがけしました。シリコンオフで脱脂も行いました。
プライマー塗り
ヘルメットは樹脂製ですので塗料の密着をよくするプライマーを塗ります。どんな下地でもOKと表記されたプライマーです。今回は手軽なスプレー式で塗布しました。
プライマー塗布後です。直後なので光ってます。
ベース色①
黒で下塗り(ベース色)を塗りました。(自分が写りこんでしまったので、ちょっとぼかしています。)サフェーサーを塗って下地を整えてもいいのですが、樹脂製の物にサフェーサーはあまり向いていないので塗っていません。
ベース色②
今回は少し変わった方法でベースを作りたいと思いましたので、黒の上からシルバーを吹き付けし、スポンジペーパーで研ぎ、使い込み感というか、模様をだしてみました。(常識ではシルバーなどの仕上げ的なメタリック系を研ぐ事はしませんが、あえて。)
曲色塗り
ベース色が完成したので(適当)、曲色(まがりしょく)を塗ります。
曲色の上塗りはカラークリヤーみたいな物ですので、塗れば塗るほど色が濃くなってしまいます。ですので適度な所で終了する必要があります。軽く上塗り一回目です。
完了
上塗り完了です。日陰で見ると普通のメタリックです。(自分が写りこんでしまったので、ちょっとぼかしています。)
この後クリヤー(透明)を吹き付けし、目の細かいペーパーで水研ぎをしてから、コンパウンドで磨き仕上げを行えば完了となるのですが、今回はここまでで終了とします(私は磨きがあまりすきではないので)。気が向けば仕上げをしようかと思います。
日の当たる場所だと色んな色にキラキラします。
アップ。
アップ
iphoneのカメラでは写しきれないのか、実際は写真よりキラキラしてます。
今回はこの辺で。