work28 屋根の塗装 トタン屋根の塗装
トタン屋根の塗装
で金属屋根の種類などを紹介しましたが、今回はトタン屋根(瓦棒)の塗装について詳しく画像を交えて書こうと思います。
前置き
今回塗るのはトタン屋根(瓦棒)ですが、「亜鉛メッキ鋼板」になります。構造としては鋼板に亜鉛メッキを施し、塗装してある一般的なトタン屋根になりますが、今回の鋼板の厚みは少し薄い鋼板です。
亜鉛メッキ部が露出している部分もありますので下塗り材としては、酸化皮膜の上に塗れる「プライマー」もしくは「錆止め」、または「両方塗る」事なのですが、今回は予算の関係で「2液型」ではなく「1液型変性エポキシ錆止め」を使用しました。
作業の流れ
作業の流れを画像とともに順を追って説明したいと思います。
着工前
今から塗装作業するトタン屋根です。ひどく錆びています。もう少し放置していればトタンに穴が開きそうな感じです。
亜鉛メッキの錆び
部分的にアップにしてみます。しま模様みたいな部分が亜鉛メッキです。
しま模様部を少しこすってみました。地金が見えます。メッキと言ってもこのトタンの場合はとても層が薄いですね。
画像を見てわかるように、メッキ層と塗装の相性は本来良くないようです。塗膜の浮き、剥がれがみられます。また、露出したメッキ部にも赤錆が発生しているのがわかります。
ケレン作業
ケレン作業の他、飛び出た釘などを直します。
ひとまず、ケレン作業が終了しました。予算の都合もありますが、鋼板が薄いので手作業のみでケレン作業しました。錆がひどかったので落とした錆の粉も凄いです。錆止め塗料を塗るためにこれから清掃をします。
錆止め塗り
清掃が終わり、エポキシ錆止めを塗りました。
上塗り
上塗りを2回塗って完了です。今回は2液型弱溶剤ウレタンを塗りました。上塗り塗料はグレードの良いものが良いに決まっていますが、予算的にも事情がありますので今回はウレタン塗料に決まりました。
最後に
今回は錆が酷かったのですが、手作業のみで錆び落としをしています。使用した材料は、
・下塗りに「1液型変性エポキシ錆止め」
・上塗りに「2液型弱溶剤ウレタン」
を使用しました。塗料のグレード的には並程度の仕様です。
本来なら、錆の発生がひどいので電動工具などを使いもう少し錆びを落とした方が望ましいのですが、予算的に難しい事、電動工具を使用すると鋼板に穴が開きかねない理由から手作業のみでケレン作業をしています。
材料に関しても、
・下塗りに「2液型変性エポキシ錆止め」
・上塗りに「2液型弱溶剤シリコン」
や、それ以上のグレードの塗料が望ましいのですが、予算などの事情もありますし、教科書通りに出来ない事も多々ありますが、そのような状況でもベストを尽くしたいと思ってます。
塗装工事だけに限った事ではありませんが、良いと思われる事をお客様にご提案し(色々な選択肢)、どのような事が出来るのか知ってもらい、総合的に判断して頂く事(双方が納得出来る事)が大事だと思っています。
今回はこのへんで。