work 62 アルミサッシの塗装や腐食その⑥
アルミサッシの腐食や塗装
3年ほど前にアルミサッシの塗装や腐食について書きました。そこで実際にアルミサッシに塗装してサンプルを作成しました。
記事を書いた当時は1か月~3か月程度と経過日数が参考になるようなものではなかったため、別の例をとって私的見解を述べました。
前回との腐食の比較
前回から約3年ほど経過していますので、前回との比較や今後の状況も考えやすくなったかと思います。3年間放置していたので、物に当たったりして多少キズが付いています。サンプルとして塗装した部分は腐食は全く出ていませんし、密着不良などで塗装が剥げたりしている部分もありません。
以前塗装面を削って比較した場所です。
3年前の画像と比較して、多少腐食部分が出てきた気はしますが、3年経過した割りには腐食の進行具合は遅いかなと思います。
塗装面ではまったく腐食が出ていないので、もっと時間経過しないと問題が起きる気配はないです。ただし、以前の記事でも書いていますが、腐食のおきやすい環境であれば、早期に腐食が起きるかもしれません。 (他金属との接触、ガス腐食や塩害など)
見落としがちな注意点
今回のサンプルでは格子を使用していますが、「後付け」などで後から付ける部材などは、「ビス」を使用して壁などに付けられます。サッシ部材に付属している物なら大丈夫だと思いますが、別の金属のビスだと「他金属との接触」になってしまします。錆びないからといって「ステンレス製のビス」などを使用しているのも沢山見かけますが、「他金属との接触」になります。
他金属との接触については腐食の原因となり、過去記事で書いています。「他金属との接触」に「水分」が加われば、電食につながりやすい環境となります。
アルミサッシを塗装する上での注意点
アルミサッシに塗装する場合は、ケレン作業(錆を落とす作業)はもちろんですが、
下塗りなどの 上塗りをするための準備工程がとても大事です。適切な密着剤や下塗り材をきちんと塗れば、「アルミサッシにも塗装できる」という事です。
DIYなどで、ホームセンター、ネットなどで、「アルミサッシ用」の塗料などを購入し、使用する場合は、下準備をせずにアルミサッシに直接塗るような事を行うと、あまりよくないです。
DIYなどでスプレーや刷毛塗りなどする場合は、ほとんどの方が下塗り剤を使用せずに、直接 上塗り剤を塗る傾向がありますが、元々が塗料の付着や密着性の悪いアルミサッシに、上塗りだけを塗っても早い段階で自然と塗料が剥げてきます。上塗り材には下地との密着を高めるものが入っていないからです。
その場合、時間の経過とともに塗料が剥げてきますので、以降、とても見苦しく また、直すのもとても大変になります。
別の理由では、経年劣化による劣化(紫外線など)や、何らかのキズなどが入り、そこからホコリや水分(夜露や結露、雨水など)が溜まれば、問題がおきるかもしれません。
ですが、そういう問題は別にアルミサッシだけの問題ではなく、他の塗装物にも言えることなのでそこまで考える必要はないかもしれません。
錆止め剤も「2液型変性エポキシ錆止め」以外でも、ちょっと特殊ですが、「錆転換剤」などの現場作業向きの材料なども出ています。
こんな記事も書いています。
今回はこの辺で。