paint work’s 塗装工事に関する blog

建築塗装をはじめとした 色々な塗装工事についてのブログです

work92 DIY塗装の前の下地作り その②下塗り材

前置き

塗装作業には住宅・自動車・家具製品・工業用品・ホビー等々様々な塗装分野があり同じ塗装といいましても各職業にわかれています。それぞれで方法や材料などが違い一括りにはできませんが、どの作業においても最も重要で共通している事柄として「下地作り」があります。下地を綺麗にする事が出来なければどんなに上手なプロでも上手く塗装を仕上げることは出来ません。


DIYで塗装を行う場合も同様で下地を綺麗にする事が出来ればプロ並みな仕上げも可能です。DIYで塗装を行う際には上塗りや色などの見た目にばかりに注目がいきがちで、下地作りについては疎かになりがちです。塗装の目的は「美観と保護」ですので、見た目だけがよくても直ぐに塗料が剥げてしまうなどのトラブルが起きないように下地作りの知識を知る事はとても重要です。


そこで、下地作りについて素材や材料、使用する道具を用途別に絞って書いていきたいと思います。今回は第二回目で「下塗り材」について書いてみます。素材別や用途別の下塗り材の塗り方についてはそれぞれ別の記事で書いていきたいと思います。

下地の作り方を塗装がはじめてという方にも理解して頂くために解りやすく解説して行きたいと思います。

上塗り材

下塗り材の話の前に簡単にですが上塗り材の種類を説明します。

使用する上塗り塗料のタイプによって、使用できる下塗り材も変わってくるからです。

上塗り塗料の種類は用途別に沢山あるのですが、現在一般的な物としては大まかに分けて3種類です。

①水性タイプ

②弱溶剤タイプ(じゃくようざい)

③強溶剤タイプ(きょうようざいorようざい)

です。

①の水性タイプは

DIYとして塗料を塗るのにはとても手軽で向いていますが、溶剤タイプのような彩度の高い鮮やかな色は出来ない場合が多いです。艶に関しても溶剤タイプのような艶やかな感じは出ずに抑えめになります。「旧塗膜を溶かす事がない」ので、下塗り材はどのタイプでも使用出来る場合が多いです。

②の弱溶剤タイプは

比較的に新しいタイプの塗料で、現在の建築塗装では最もポピュラーな物になります。「旧塗膜をあまり溶かす事がない」のと、それまで使用していたペンキに比べると作業性はあまり変わらずに耐久性が上がったので急速に広まりました。

一般には「ペンキ」というと「塗料全般」をさす言葉だと勘違いしている方が多いですが、実は違っていて、「オイルペイント(OP)」の事を指します。元々のオイルペイント(OP)は「植物性の油で希釈する塗料」でしたが、乾燥が遅く作業性が悪かったので、速乾型塗料の「合成樹脂調合ペイント(SOP)」が開発されました。

この「オイルペイント(OP)」と、「合成樹脂調合ペイント(SOP)」が、「ペンキ」と呼ばれる塗料です。

「ペンキ」と呼ばれる塗料は、現在では「オイルペイント(OP)」は殆どありませんし、「合成樹脂調合ペイント(SOP)」は一部では使用されていますが、「民間の住宅」などでは殆ど使用されていません。

弱溶剤タイプの塗料の希釈材には「合成樹脂調合ペイント(SOP)(ペンキ)」にも使用する、灯油に近い「塗料用シンナーA(ペイントうすめ液)」を使用します。希釈材が従来と同じ事も普及に繋がったと思います。

ちなみに「ペンキ」という言葉はオランダ語の「pek(ぺク)」から来ているそうで、現在の「ペンキ」 へと変化したそうです。

ホームセンターなどで販売されている「油性塗料」は油性とだけ書かれている物は「ペンキ」、「ウレタンやシリコン」などと書かれている物は弱溶剤タイプに分類されます。

③の強溶剤タイプは

一般には弱溶剤タイプの塗料に使用する希釈材「塗料用シンナーA」よりも揮発性や臭気が強い溶剤で希釈する塗料の事を指します。(ラッカーシンナー・ウレタンシンナー・エポキシシンナーなど)

一般的には「水性、ぺンキや弱溶剤タイプ」などの塗料よりも艶や耐候性などに優れている物が多いですが、扱いや施工が難しい物も多く主に業務用ですので、DIYなどにはあまり向いていない材料になります。

樹脂

上では「希釈材」による塗料の種類に大まかに分けましたが、塗料に含まれた「樹脂」の名前から塗料の種類を分けたりもします。

「ウレタン」「エポキシ」「シリコン」「フッ素」などの、塗料に使用されている樹脂の名前で塗料を分けたりもしますが、上で挙げた①②③の塗料タイプには全てこれらの樹脂タイプの塗料があります。

例:水性ウレタン・弱溶剤ウレタン・強溶剤ウレタン

ですので、「ウレタン塗料」などと言っても通じません。「何タイプ」なのかを付け加えないと下塗り選びが出来なくなってしまいます。

その他

上で紹介したタイプ分けには当てはまらない塗料もありますが、「専用の希釈材」によって塗料タイプを分けて、下塗り材の選択を行います。(希釈材が下塗り材を溶かさないかどうか)

そのような塗料の場合は、大体が「専用の下塗り材」がセットである場合が多いです。

下塗り材の役割

この記事では中塗り材についても、上塗りの前工程の材料ですので下塗り材として書いて行きます。

下塗り材には種類や用途別によって、色々な役割を果たす目的がありますが、上塗り剤では出来ない事を補う目的があります。

下記に記述する目的には一部例外もありますが、上塗り材には出来ませんが下塗り材や中塗り材に出来る事です。

例えば、

○素材の表面や内部を固める。

○素材と上塗りに塗る塗料との密着をよくする。

○素材が上塗り塗料を吸い込んでしまうのを止め、素材の表面を整える。

○塗装を行う面のアルカリ性を抑える

○錆を抑える

○模様をつける(テクスチャー)

などがあります。

下塗り材の選択を誤ってしまったり、下塗りを使用しない場合などは後のトラブルや仕上げ品質の低下に繋がってしまいますので正しい役割を持つものを選択していく必要があります。

今回の記事では「上塗り塗料の吸い込みを止める効果」という言葉が度々出てきます。これは、素材の種類や塗る面の状態次第では「素材が塗料を吸い込んでしまう」事があるからです。

素材への塗料の吸い込みが起きたまま上塗りを塗ると「塗りムラ」が起きてしまいます。上塗り用の塗料には「素材への塗料を吸い込みを止める効果」が殆どありません。下塗り材には主に密着をよくする目的と塗料の吸い込みを止める効果が求められます。

また、この記事では中塗り材も下塗り材として扱っていますが、下塗り材や中塗り材には上に挙げた目的の他に「上塗り塗料の隠ぺい力を高める」効果もあります。

役割を複数持つ下塗り材や中塗り材などもありますので選択の際にはある程度の知識があると下塗り材(中塗り材)を選択し易いのではないかと思います。

下塗り材の種類

一口に下塗り材と言いましても多種多様な下塗り材がありますが、上塗り材と同じ様に「希釈材」別に分かれていますし、「樹脂」でも分かれています。

ですので、以下で紹介していく下塗り材(中塗り材)にも「水性や油性」などの種類や「ウレタンやエポキシ」などの樹脂入り製品もあります。

また、1液型や2液型などの種類もあります。

そこで、DIYなどで下塗りを行う際に知っておくと役に立つ下塗り材(中塗り材含む)を種類別に紹介していきたいと思います。

シーラー or プライマー

下塗り材としては一番ポピュラーな物で、外壁や瓦などやボードなどの建築系素材、金属、プラスチック、木など、あらゆる素材の塗装の前に使用する下塗り材で、素材別に専用の物があります。透明の物や色の付いた物まであります。

また、オールマイティに使用できる物もあります。

シーラーと呼ばれたりプライマーと呼ばれたりしますが、この2つは大体同じ様な物として解釈してもいいと思いますが、「シーラーは建築系素材の下塗り材」「プライマーは金属やプラスチック系の下塗り材」の名前になっている事が多いです。

上塗りとの密着をよくする事が主な目的ですが、外壁や瓦や木製品などの「素材の表面や内部を固める」目的を持った物もあります。

粘度の高い物もありますが、基本は粘度が低く無希釈で塗る物が多いです。

水性タイプ、油性(溶剤)タイプがあり、それぞれ1液型、2液型などのタイプがあります。1液型は無希釈、もしくは希釈して使用、2液型とは「主剤と硬化剤」などを混合して使用するタイプです。

色の付いた物(バインダー効果(下記で記述))もありますが、基本的には透明色の物が多いです。

例外もありますが、基本的には上塗りに油性(溶剤)塗料を塗る時には水性タイプのシーラー・プライマーは塗れません。(溶剤で溶けてしまうので)

用途:

①上塗りを塗る前の素材別密着剤として(各専用)

②塗装する面が塗料の吸い込みが多い状態を止める(粘度の低い物だと限界あり)

③砂壁などのボロボロ落ちてくる面を固める

など。

タイプ:

①水性、油性あり

②1液型・2液型タイプあり

一般的に使用されるシーラーorプライマー:

ありすぎて記入不可

画像は建築用水性シーラー(白)

f:id:Paintwork:20190304112818j:plain

画像は万能プライマー

f:id:Paintwork:20190207010724j:plain

フィーラー or フィラー

主に「外壁などの建築系」の材料になります。主に「白色やグレー」が多いです。

製品によってはフィーラーやフィラーと呼んでいますが、「filler」という英語から来ているようで、「満たす・埋める」などの意味がある下塗り材になります。

主にモルタル下地外壁などに使用する下塗り材(中塗り材)で、粘度が高く塗装を行う表面が荒れていたり軽微なひび割れ(ヘアークラック)や、上塗りが塗り面に吸い込み仕上がりがムラになりそうな場合など、シーラーでは改善出来ない問題点を改善する目的に使用します。

硬質タイプと微弾性タイプがあり、下地(旧塗膜)の種類により使い分けします。一般的な塗り替えでは「微弾性タイプ」が多く使われているようで、「下塗りを行いながら模様」なども付ける事も出来ます。

シーラー機能を備えたタイプが多いので、シーラーを省く事も出来ますが、下地の状態次第では「シーラーを塗ってからフィーラーを塗る」必要もあります。

また、「補修専用下地調整剤」としてのフィーラーなどもあり、セメントのような「粉体」で「混和液」を混ぜ練ってから使用するタイプもあります。

木製品の染色塗装でも「目止め材」としてのフィーラーがありますが、用途や目的は違いますが、「満たす・埋める」などの意味では同じ意味合いのものです。

外壁に使用するフィーラーは主に「水性タイプ」ですが、上塗りに油性(溶剤)が塗れるタイプもあります。

用途:

①シーラーでは改善出来ない、塗料の吸い込みや軽微なひび割れなど。

②塗る面の状態により、シーラーを塗ってからフィーラーを塗る必要あり。

タイプ:

①主に水性タイプ

②1液型・2液型タイプあり

一般的に使用されるフィーラー:

①微弾性フィーラー(外壁などの建築用)

②カチオンフィーラー(外壁などの補修用)

③目止めフィーラー(木製品の目止め用)

画像は吹付リシン塗装外壁に①の微弾性フィーラーを模様付け塗装(白)

f:id:Paintwork:20190325024249j:plain

サフェーサー or サーフェイサー

中塗り材です。主に金属(自動車など)や模型などのプラスチック系、の下地調整などの目的で使用されます。場合によっては木製品などにも使用します。

簡単にいうと「液体タイプのパテ」です。紙ヤスリで研磨が行いやすい下塗り材(中塗り材)なので上塗り前の凸凹した面を整えたり、細かなキズを埋めるためには必要になります。

サフェーサーには白やグレー、黒などの色が付いていて上塗りの隠ぺい性を高める効果もあります。一部、透明な物もあるようです。

建築用のサフェーサー」もありますが、建築用のサフェーサーは「素材別専用下塗り」が多く、「フィーラーorフィラー」に効果が似ていてここでいうサフェーサーとは用途が違う物になります。

用途:

①金属やプラスチックなどにパテ埋めなどを行った場合の表面の調整。

②サフェーサーで面全体を覆う事で塗装を行う面の均一化。

③細かな紙ヤスリで研磨する事で上塗りの密着性やクオリティを上げられる。

④サフェーサーは中塗り材なので各素材専用の「プライマーやシーラーなどの下塗り材」を塗るか、紙ヤスリなどでよく研磨して塗料の密着をよくする必要があります。(足付けをよくすると言います)

タイプ:

①主に油性、建築用は水性

②1液型・2液型タイプあり

一般的に使用されるサフェーサー:

①ラッカーサフェーサー(油性)

②ウレタンサフェーサー(油性)

画像上はサフェーサー塗り前、画像下は白のサフェーサー塗り後(プラサフ使用)

f:id:Paintwork:20190325023538j:plain

プラサフ(プライマーサフェーサー)

プライマー(金属用下塗り材)とサフェーサー(液体タイプのパテ、中塗り材)を合わせた下塗り材になります。通常ではサフェーサーと言えばこちらの「プラサフ」を指す事が多いみたいです。金属に対してのプライマー効果があるので金属製の物にサフェーサーを使用する場合はこちらの方が手間が少なくて済みます。

注意する点としては、金属製と言っても密着の良くない金属もある事と、「地金」の状態にしかプライマー効果は無いので、金属製でも塗膜がある場合にはプライマー効果はあまり意味をなしません。

プラサフには白やグレー、黒などの色が付いていて上塗りの隠ぺい性を高める効果もあります。

塗膜が残っている場合や塗膜面に塗装する場合は、紙ヤスリなどでよく研磨して塗料の密着をよくする必要があります。(足付けをよくすると言います)

用途:

①サフェーサーと同じ(建築用途は無し)

タイプ:

①主に油性、水性もあり

②1液型・2液型タイプあり

一般的に使用されるプラサフ:

①ラッカープラサフ(油性)

②ウレタンプラサフ(油性)

(建築用途は無し)

画像は自動車のバンパーにグレー色のプラサフ塗り後(缶スプレー)

f:id:Paintwork:20190325025740j:plain

サンディングシーラー

主に内部での木枠や木製品(家具など)に使用する、木部専用の「下塗り材兼中塗り材」になります。

色は「透明」で木目などを活かす仕上げの染色仕上げや、クリヤー仕上げ用に作られた材料ですが、もちろん塗りつぶし(色ベタ塗り)などの下塗り材としても使用できます。

簡単にいうと、「透明な木部用プラサフ」です。

木製品は塗料の吸い込みが多い物が多く、透明仕上げの場合は上塗りのクリヤーなどでは吸い込みを止めるのが大変になります。サンディングシーラーは木への密着もよく、塗料の吸い込みを止める効果が高いので作業短縮と塗装のクオリティを上げる効果があります。目止め効果も見込めます。(木への目止めは専用の目止め材があるのでそちらを推奨)

紙ヤスリでの研磨も容易でプラサフと同じく表面を整えるのに特化した下塗り材です。

用途:

①木製品の木目を活かした染色仕上げや、クリヤー仕上げ全般。

②木製品の下塗り全般

タイプ:

①水性、油性あり

②1液型・2液型タイプあり

一般的に使用されるサンディングシーラー:

①ラッカーサンディングシーラー(油性)

②ウレタンサンディングシーラー(水性・油性)

画像は何も行っていない突板(つきいた)の素地面

f:id:Paintwork:20190325031323j:plain

画像は上の突板の素地面に、サンディングシーラーを吹付で3回塗装後

f:id:Paintwork:20190325031353j:plain

木部用下塗り材

建築用」で、主に現場環境での外部に使用する木部での「塗料塗りつぶし仕上げ」の下塗りに使用。色は「白色」か「茶色」の2色くらいしかありません。

木材への塗料の密着力が上がり、目止め効果もあります。

内部使用の場合は「F☆☆☆☆(エフフォースター)」品を使用。

用途:

①木部への下塗り、吸い込み止め、目止め(塗りつぶし用)

タイプ:

①油性

②1液型

一般的に使用される木部用下塗り材:

①弱溶剤型木部用下塗り材

画像は和風住宅の破風(はふ)部です。過去に塗った塗料が剥げていたのでケレン作業を行うと、殆どの旧塗膜が剥がれました。

f:id:Paintwork:20190325041221j:plain

上の画像から残った旧塗膜をもう少し剥いでから木部用下塗り材を1回塗りました。まだ、木の表面上の小さな割れが発生しているのが目視できるのでもう一度下塗り材を塗ります。

パテなどを使用して埋める事も出来ますが、後でパテが剥げたりするトラブルの原因になりやすいので私は外部での木部にパテをあまり使用しません。もちろん穴などがあれば使用します。

f:id:Paintwork:20190325041254j:plain

水性木部用下塗り材(屋内専用)

「建築用」で主に「内部に水性上塗り材」を塗るための、塗料塗りつぶし仕上げの下塗りに使用。木材への塗料の密着力が上がり、目止め効果もあります。

色は「」のみが多いです。

用途:

①屋内専用の木部用下塗り材

タイプ:

①水性

①1液型

備考:

水性サンディングシーラーでも代用可能

画像準備中(いつになるかわかりません)

塩ビゾルプライマー

被覆鋼板(塩ビ被覆鋼板・塩ビゾル鋼板)専用の下塗り材。

塩ビ被覆鋼板とは、鉄板などに塩ビシートを貼り付けた「板金部材」です。

よくあるのが、ハウスメーカー製の住宅などの「シャッターBOX」や「破風(はふ)」部などや「胴差(どうさし)」などの付帯部、板金部などで使用されている場合があります。その他でもたまに見かけます。

塩ビシートに柔軟性を持たせるために、「可塑剤(かそざい)」という添加物を添加しています。塩ビシートが硬くなるとシートの割れや剥がれが発生しやすくなるため。

この可塑剤入りのシートの上に塗装すると様々な問題がおきる場合があり、一番多いのが「ブリード現象」というトラブルで「塗料の硬化不良」がおきて塗料がいつまでたってもベタベタしてしまい乾燥しません。(主に油性塗料)

この様な問題を解消するための専用下塗り材になります。

用途:

①「塩ビ被覆鋼板・塩ビゾル鋼板」部に塗装を行う際に起きるトラブルを解消

タイプ:

①油性

②2液型

画像準備中(いつになるかわかりません)

プリード防止プライマー

外壁のひび割れ補修やサイディングボードの目地などの隙間に「コーキング(シーリング)」を行っている場合に、コーキング部が黒っぽく汚れている場合があります。

この汚れている現象を「ブリード現象」といいます。ブリード現象は使用されたコーキング材に添加されている「可塑剤(かそざい)」が塗装面まで移行してきて「汚れが付着」したり「ベタベタ」したりする現象です。

上で紹介した「塩ビ被覆鋼板・塩ビゾル鋼板」と同じような原因です。

現在では「ノンブリードタイプのコーキング材」を使用するので、この様な問題は起きにくいですが、ノンブリードタイプでは無いコーキング材を使用した場合は年数の経過とともにブリード現象が起きてしまいます。

用途:

①塗り替えなどの塗装前に「汚れているコーキング部」に塗布しブリード現象をブロックする。

タイプ:

①油性

②2液型

画像準備中(いつになるかわかりません)

錆止め系

錆止め塗料に関しては別記事参照お願いします。paintwork.hatenablog.compaintwork.hatenablog.com

バインダー

塗装でのバインダーとは主に「上塗りの色の隠ぺい力が低い(弱い)」場合に使用される下塗り材や中塗り材の事で、専用の物もありますし、自身で作る(調色)する場合もあります。

通常の下塗り材や中塗り材を使用して上塗りを塗装しても「色のとまり」がわるく、下地が透けてしまう場合に使用します。

一般的に鮮やかな「赤や黄」などの色は隠ぺい力が低い塗料が多いです。

画像は過去記事で紹介した「塗り壁材」ですが、塗り壁材を塗る前に同色の水性艶消し塗料を塗っています。この場合は同色の水性艶消し塗料がバインダーになります。

黒色なので隠ぺい力の問題ではないのですが、万が一塗り壁材の塗りつけが悪いと下地が見えてしまうのと、下地にパテを行っているのでパテ跡隠しの意味合いもあり、塗り壁材の下塗りとして塗っています。

画像では塗り作業中なのと照明のせいで光って(グレー色にも)見えますが、乾燥すると下塗りの色と同じ色になります。

f:id:Paintwork:20190313115140j:plain

最後に

今回は一般的に使用される「下塗り材」の種類や用途に絞って記事を書きましたが、下塗り材の記事としてはまだまだ充分ではありません。

特に「シーラーorプライマー」の項などは、多すぎて一記事で書けるような感じではないです。

不充分な部分はネットなどで検索していただくとして、大まかにどのような物があるのか紹介した記事です。

下塗り材は塗装では重要な事柄なのですが、一般の方ではあまりよく分からない方が殆どなのではないでしょうか。

適切な下塗り材を選択し、下地を綺麗に整える事で塗装後の耐久性や品質アップにつながるので、DIYで塗装を行う際には是非とも知っておきたい知識だと思います。

今回はこの辺で。

f:id:Paintwork:20190325020356j:plain