paint work’s 塗装工事に関する blog

建築塗装をはじめとした 色々な塗装工事についてのブログです

work103 簡単ワックス、車まるごとワックススプレー 私の車は自然コーティング その③

前置き

以前、車の汚れや艶出し剤などについて記事を書きました。

これらの記事内で私は殆ど洗車を行わない(作業車)と書きました。

理由はと言いますと(私の考えです)、洗車を行えば行うほど必ず細かな洗車キズが出来てしまうので、何か(ワックスやコーティングなど)で洗車キズを誤魔化す必要があり(キズを埋めて車を輝かせるため)、洗車のループを延々と繰り返す必要が出てくるからです。

私の作業車は購入してから先月で丸4年経過しましたが1度も洗車を行っていません。ですが、それほど汚れては見えません。汚れが目立たないシルバー色と洗車や磨きなどを納車されてからは1度も行っていないので殆ど洗車キズがないからです。

この記事の趣旨はご自身で車をあまり費用をかけずに簡単に綺麗を維持したい方向けの記事となります。

私は洗車を行いたくない(面倒)ので、汚れの目立たないシルバー色の作業車に乗っていますが、そうは言っても色々なボディカラーの車がありますし、簡単に言えば黒い車は白っぽいホコリのような汚れが目立ちますし、白い車は雨だれや水アカ汚れの黒っぽい汚れが目立ちますので洗車は必要だと思います。

ですので、洗車を行った際には何かで洗車キズを保護して目立たないようにする事や、出来ればすぐには汚れない必要があると思っています。洗車グッズなどにも費用がかかるのでなるべく費用が掛からない方向で話を進めていきたいと思います。

車の塗膜

最近の車の塗装では一部を除いて赤色でも黒色でも白色でも最終的にはクリヤーという透明色を上塗りに塗っています。

ですので、どんな色でも塗装表面はクリヤーなので洗車キズや磨きキズなどの入り方は同じです。キズの入り方は同じですが色によって目立ち方が変わってくるのです。

プロによるコーティングは必要?

プロによる磨きやコーティングなどは施工技術や使用材料によって仕上がりやその後のメンテナンスなどが色々と変わりますが、コーティングと言うよりも自身で解決出来ないような、経年劣化や汚れが蓄積されて艶が引いたような状態なら手遅れになる前にプロに磨きをお願いするのが良いと思います。

新車購入時に高価なコーティングを行うのはよく耳にしますが、数万円~数十万円もするコーティングといえどもメンテナンスフリーやノントラブルではないので塗装の知識がある人やコーティングの知識がある人が納得して行う場合もいいと思います。

過去記事で紹介している汚れの中にイオンデポジットという、一般的には雨染み汚れとも言う汚れはコーティングしていても出来る場合がありますが、出来た場合は基本的にはコーティングを剥がすしかなくなってしまいます。

以前の記事には書いていなかったのでここで追記しておきますが、雨染み汚れ(イオンデポジットアルカリ性の汚れなので落とす為の薬品は殆どが酸性系の薬品になります。薬品を使用しない場合はコンパウンドなどで削り落とす訳ですが、どちらもコーティングを剥がす結果に繋がりやすいです。知識や技術のある人はサンポールなどを薄めて落としたりするみたいですが、マネはしない方がいいと思います。

どちらにせよ、コーティング施工後も洗車やメンテナンスが 必要なので、数万円~数十万円も費用を払ってコーティングを行う目的がハッキリした人や洗車も含めて全てプロに任せる人でないとお金がもったいないと私的には思います。

塗膜を輝かせる目的なのか、保護する目的なのか、洗車を行わなくていいのが目的なのか、それとも全てなのかはわかりませんが、輝かせるや保護する目的なら数百円~で出来るので費用対効果を考えてから行う事をおすすめします。

車の汚れについての記事

paintwork.hatenablog.com

艶出し剤などの記事 

paintwork.hatenablog.com

洗車時の注意点

前提として、いきなり水を掛けながらタオルやスポンジで洗い出すと車体に付いている汚れを噛みこんで洗車キズが付きやすいので、まずは水流で汚れを洗い流した方がいいです。

洗車時に注意する点はいくつかありますが、ワックスや艶出し剤をセットで使用する場合はちょっと変わってくるので、単純に洗車のみに絞って簡単に書くと「水・タオル・拭き取りまでのスピード」の3点です。

水とはそのままの意味で、洗車時に使用する水の種類です。過去記事でも書いていますが、水道水や鉄分の多い井戸水などを使用した洗車の場合はイオンデポジット(雨染み)が出来やすいので天候や環境に注意する事が必要になります。

タオル 

当然ですが硬いパリパリのタオルで塗装面を拭けば洗車キズが付きやすいです。柔らかいタオルや洗車用のマイクロファイバーエスなどを使用した方がいいですね。私の場合は普通の粗品タオルをあらかじめ濡らしてから使用してます。コンパウンドやワックス、艶出し剤を拭き取る時は無地の肌着などの柔らかいウエスや市販のマイクロファイバーエスなどがいいです。

拭き取りまでのスピード 

使用する水が水道水の場合は最も重要なのがコレです。

手を早く動かしたりする意味ではなくて、まずは水流で汚れを洗い流した瞬間からの、車全体の洗車、水分を拭き上げる までのスピードです。

殆どの方が屋外で洗車を行うと思うのですが、夏場で晴れた日などは水分の蒸発が早いです。丁寧に洗車を心がけるが故に、ルーフを洗って次にボンネットやトランク、それからフェンダーやドアなどなどと、丁寧に洗っていると既にルーフやボンネットなどが乾いてきた。となってしまいイオンデポジット(雨染み)汚れが出来やすくなります。この辺を考慮した作業スピードも必要になってくるんですね。

ですので、プロが洗車や磨きを行っている動画を観ればわかると思いますが、殆どが屋内で行っていると思います。洗車や磨きはも考慮しなければいけないです。

今回の洗車

コンパウンド

今回の洗車は特に酷い汚れや水アカなどがありませんでしたので、磨き作業などは行いませんでしたが、ドアノブの周囲にスクラッチキズがありましたのでその部分だけはコンパウンドで磨きました。

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カーシャンプー 

昔はボディカラーによって白用とか濃い色用など、シャンプーや艶出し剤もわかれていましたし、今でもそうですが現在ではどの色でも上塗り塗料にクリヤーが使用されているのであまりこだわる必要もなく、安価なカーシャンプーを使用しました。

洗車の後に

今回の記事の本題(ここまでが長くてすみません)になりますが、洗車の後に綺麗を維持するためや雨天の時の為に艶出し剤やワックスなどのグッズを使用する事にしました。ホームセンターで購入したのですが、「車まるごとワックススプレー」という商品です。

購入の決め手となったのは何と言っても安価な事と詰め替え用があり、詰め替え用も安価な事。それから「まるごと」という言葉通り色々な箇所にも使えるのですが、窓ガラスにも使えるという事です。

私の場合は、スマートミストやccゴールド、ゼロドロップなどの高価な物は必要ありませんでした。

この商品をボディの塗装面や窓ガラスに使用して、また用途には書いていませんが自身で勝手にダッシュボードなどにも使用しました。

更にタイヤや黒樹脂パーツ、ワイパーゴムに以前の記事で艶出し剤の代わりに使用した、「信越シリコーンKF96-50CS」を使用してみました。

車まるごとワックススプレー

本来は洗車の後に軽く水気を取ってから多少の水が残った状態でスプレーして使用するみたいです。

私の場合は洗車は行いたくないので、洗車を行わずに気が向いた時にちょちょっとシュッシュしようかな。程度に使用するつもりなのですが、4年間一度も洗車をしていなかったので洗車は軽く行いました。以降はそんな感じで使用すると思います。

説明によると効果期間は2か月との事ですが、そのような事は私はあまり気になりません。

 

私が行ったやり方

一旦洗車を行い、綺麗に拭き上げた状態からのスタートで塗り付け用のタオルと拭き上げ用のタオルを数枚用意しました。使い捨てのショップタオルは便利なのでいいのですが、ゴミが出るのと費用が掛かるので使用しませんでした。

用意したタオルは、まぁ、、、粗品タオルですね。

面(パネル)ごとに適当にシュッシュして塗り広げながら軽く拭います。それから乾いた綺麗なタオルで拭き取りました。基本的に掃除や磨きなどでは塗り広げたり軽く拭いとる用の1枚と、拭き上げ用の1枚、計2枚のタオル(ウエス)を使用しないと綺麗にはなりません。

私の場合は 塗り広げ、拭い取り用のタオルはボディにキズが入りそうなゴミが付いた時だけは交換しますが、基本は交換しません。その代わり、拭き上げ用のタオルは湿った状態になれば直ぐに交換します。

乾いた状態のタオルで拭き上げるので出来るだけボディにキズを付けない柔らかい物が望ましいですが、、、、粗品タオルを使用してます。

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1ヶ月経過

8月と言うのに私の地域では盆明け頃から雨続きです。記事を書いている今現在も大雨警報などが出るなどの大変な天候ですが、効果を確認する事は出来ました。(大雨の被害にあわれた方、心よりお見舞いを申し上げます。)

ボディの状態ですが、1ヶ月経過し雨も沢山降りました。施工直後よりは少し効果は落ちた感じはしますが、撥水はしています。

雨が降った後は何も(拭き上げなど) していないです。天気になれば当然ホコリなどの汚れは付きますが、次の雨で綺麗にホコリなどの汚れは落ちました。

私的には簡単にシュッシュして、商品価格も安いので十分以上の効果がありました。

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ヘッドライトやドアミラーなどにも使用していますが、今の所問題無いです。

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価格や使いやすさの割に驚いたのが、フロントガラスです。

施工直後は雨が降ると水滴の周りに薄っすらホワッと白くなったり、ワイパーを作動させると一瞬ホワッと白くなったりしましたが、直ぐに消えるので私は気になりませんでした。

ある程度経つと、それも無くなって軽く水を弾く感じが丁度よかったです。油膜みたいな物もなくギラついたりは全くなかったのでちょっと気に入りました。

動画内に映っているダッシュボードにも使用しています。変な臭いも無く、自然な艶が出たので良かったです。

ですので、今後気が向いた時にシュッシュするかもしれません。

動画は小雨がパラパラ降ってきたときの様子です(夜に近い夕方)


車まるごとワックススプレー 1ヶ月経過のフロントガラス

タイヤ・黒樹脂パーツ

塗装面やガラスなどが綺麗になっても、タイヤや黒樹脂パーツが汚れていたらバランスが取れないので その辺も綺麗にしようと思い、以前の記事で紹介した「信越シリコーンKF96-50CS」を使用しました。

以前の記事ではボディの艶出し剤の代わりとして紹介しましたが、比較すると圧倒的に「車まるごとワックススプレー」の方が窓ガラスなどにも使用できるので楽です。そりゃそうですよね、信越シリコーンはカーグッズではありませんもの、当たり前です。

なのですが、タイヤや無塗装(黒樹脂)パーツに使用すると以外にいい感じです。

私が行ったやり方

これはもう、単純に自分の持ちやすいようにスポンジを千切って、スポンジに付けた信越シリコーンをタイヤや黒樹脂に塗り込みます。

タイヤは交換していない古い物(4年経過)なので塗りっぱなしですが、黒樹脂パーツはウエスで軽く拭き上げています。理由はと言いますと、ギトギトな感じがするからなのと、ボディなどについてしまった分を綺麗に拭き取るからです。拭き上げるとギトギト感が消えるので自然な感じになります。

ですので、新品に近い新しいタイヤではあまり染み込まずに表面がギトギトするので別のスポンジなどで拭き取る必要があります。

ボディなどの塗装面とは違い、黒樹脂パーツは無塗装なので劣化が早いのと、タイヤも劣化で側面に細かい日割れが出来やすいのでこのタイミングで使用しましたが、私的には意外とタイヤワックスや艶出し剤を使用するよりもいい感じがしました。(本当は前回の記事以降使用していないので早く消費したかったのはナイショです)

よくある話

これを塗ると塗装面が色によってはムラムラになる、タイヤやホイールなどに塗るとホコリまみれになる。などの意見をよく観るのですが、そんなのは当たり前です。カー用品ではないのですから。

前の記事でも書いている事ですが、全て拭き取るつもりで拭き上げる必要があります。この信越シリコーンは割と浸透性があるので、ある程度染み込んだら表面を拭い取るくらいでちょうどいいです。

前の記事でも書きましたが、大昔はワックスくらいしか艶出し剤がなかったので、安価で手軽に使用できる信越シリコーンを使用したりもしましたが、現在のカー用品と比べてどうだこうだ言うのは間違っています。そもそも土俵が違いますので。

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あると便利な物

私のブログではたまに出てきますが、使い捨てのニトリル手袋があると便利です。シュッシュはそこまでないですが、信越シリコーン素手に付くと滑って大変です。

洗車は素手で行いますが、シュッシュやシリコーンなどは手袋を付けて行いました。

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1ヶ月経過

ボディと同じく信越シリコーンを塗ってから1ヶ月経過した黒樹脂パーツ(無塗装パーツ)です。車種によって黒樹脂パーツ(無塗装パーツ)が使用されていたりいなかったり、箇所などの違いがありますが、私の作業車ではフロントガラスの下パーツやドアミラー、後は泥除けパーツなどに使用されています。

黒樹脂パーツ(無塗装パーツ)は紫外線に弱く、早い段階で劣化(白化)するイメージがありますが見た目を良くするためと劣化保護(遅延)の為に塗ってみました。状態は画像の通りです。

フロントガラス下

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ドアミラー部

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タイヤ

タイヤも信越シリコーンを塗ってから1ヶ月経過経過した状態です。直ぐに効果が無くなる訳でもなく、画像のような状態です。私はタイヤワックスでギラついた感じがあまり好きではないのでこれ位がちょうどいいです。

塗った直後は少しギラつきますが、ある程度するとこれ位になります。ホコリ汚れも付いてないでしょ?

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雨の日のタイヤ

何も塗っていないタイヤだと普通はこうなりますよね。

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雨の日でもこの様な感じです。雨弾いています。

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ワイパーのビビり音

この洗車の前、私の車のワイパーはかなりのビビり音がしていました。「ビビり」というよりも「ガガガガガ」とか「ダダダダダ」という感じで酷くうるさい音です。

まぁ、理由は色々とあるのですが、簡単に言えばワイパーゴムの劣化が大きかったですがゴムが硬くなっていました。交換すればいいだけの話なのですが、試しにワイパーゴムに信越シリコーンをスポンジにつけて塗ってみました。塗った後はティッシュやタオル、ウエスなど何でもいいのですが、私はウエスゴシゴシと拭き取りました。

その後、数日が経ち信越シリコーンを塗った事をすっかり忘れていましたが、雨が降ったのでワイパーを作動させてみるとビビり音が全く無くなってワイパーがスムーズに動きました。その際にワイパーに付いた信越シリコーンがフロントガラスを汚す事もありませんでした。

よく拭き取る事が前提ではありますが、意外に使えたので先月の車検の時に交換したワイパーにも塗りました。

最後に

今回は手軽なスプレータイプのワックス(艶出し剤)を使用して、車の綺麗を維持するために商品を紹介しましたが、一度洗車を行うと効果が切れた時に気になってしまい、洗車→洗車キズが入る→ワックス→効果が切れる→キズや汚れが目立つ→洗車→さらに洗車キズが入る→→→と、洗車ループになってしまいます。

洗車キズなどが多くなるとキズに汚れなどが溜まりやすくなるので塗装の艶が落ちたり汚れやすくなります。

このループが嫌いで私は洗車を行いませんし、洗車を行う時間を違う事に使ってます。

天候や環境にも配慮して、洗車を行うにも水や場所も必要になりますので、簡単なシュッシュでどこでも行えて手間もあまりかからないのであれば、気が向いた時にシュッシュ出来るので便利かなと思います。私の場合は洗車は行わずにシュッシュだけで済まそうと思います。

今回は車が綺麗な状態が前提の上でのカーグッズを使用しましたが、塗装の塗膜が汚れていたり荒れていたらどんなに高価なコーティングや安価なグッズを使用しても汚れたり荒れたりしたまんまです。

結局は綺麗な下地(何かを塗るための下地)が必要です。

綺麗な下地を作る為には汚れ具合の判断や塗装の知識がある程度は無いと綺麗な下地は出来ません。

綺麗にする為には塗装塗膜の上から洗車を行ったり磨いたりする事から始まるのですが、洗車キズや磨きキズは洗車や磨き作業を行うと必ず出来るのですが、何かで埋めると分からなくなるし、何かで埋めるから艶もでます。その何かがとっても硬くなって、永久的に耐久出来るものであれば、洗車キズや磨きキズという概念はなくなります。それでも他の汚れなどの問題がありますけど。

高価なコーティングでピカピカヌルヌルなどの表現をよく見かけますが、高価なコーティングを行わなくてもピカピカヌルヌルには出来るんですね。

ピカピカヌルヌルなのはコーティングを行ったからではなくて、すでに下地がピカピカヌルヌルなんですね。もしくはコーティングを塗った時にピカピカヌルヌルになるように下地が綺麗に処理されているんですね。

簡単にいえば細かい紙ヤスリでヤスリ掛けしてスリガラスの様になった塗膜の上にクリヤー塗料を塗るとキズも消えて艶もでるのと同じです。

コーティングはその綺麗な下地の状態を維持するための補助的なものです。ですので高価なガラスコーティングでも塗装作業とは違い、洗車は行いやすいけどメンテナンスは必要で3年~5年位の寿命では短い気がします。仮に新車塗装の寿命が3年~5年だとリコールですよね。

もちろん、コーティングの種類によっては新車塗装の輝きを超えるものもあるかもしれませんが、施工費やメンテナンス、洗車などの費用対効果を考えればどうなんでしょうね。メンテフリーで汚れもつかず、水で流すだけで10年位は屋外駐車でも大丈夫なら行う価値はあるかと思いますが。

もし、私がランボルギーニアヴェンタドールの新車を持っていて(ありえませんが)、いつも屋内で保管していても高価なコーティングは行わないと思いますが、それなりの知識や技術があってライフスタイルに合っているなら高価なコーティングも意味のあるものになると思います。

今回はこの辺で。