paint work’s 塗装工事に関する blog

建築塗装をはじめとした 色々な塗装工事についてのブログです

work51 アルミサッシの塗装や腐食その⑤

アルミサッシの腐食や塗装

前回からの続きです。

 

paintwork.hatenablog.com

サンプル  

アルミサッシに塗装したサンプルを作成してから約3ヶ月半経過しました。

塗装した物を屋外に出したまま放置して様子を見る実験です。まだまだ、途中経過に過ぎませんが、書き記しておこうと思います。

サンプル塗装の設定として、腐食(白錆・白いブツブツ)の沢山あるアルミサッシに、

・ 手作業のみでケレン作業

・(下地)プライマー塗布

・(錆止め)2液型エポキシ錆止め塗布

・(上塗り)2液型ポリウレタン(強溶剤)

の条件で塗装しました。

3か月半経過 

塗装から3ヶ月半の状態です。

前回同様、ホコリ(汚れ)がついていたので、濡れた雑巾でゴシゴシ拭きました。塗装面は腐食(白錆・白いブツブツ)が出ている様子はまだありません。塗装面の状態としては、塗装時より「何も変化なし」です。塗装面は前回同様、塗料が剥げそうな(密着性についても)様子もまったく無いです。

前々回、様子を見るために「塗装面をペーパー掛け」をして、「下地」を出してみました。この部分に関しては、前々回同様「少し腐食(白いブツブツ)」が出てきたような気がしますが、まだなんとも言えない状態です。

目視でハッキリと変化が見られるようになるにはもう少し時間が掛かるかと思います。

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過去の事例 

アルミサッシの塗装について私が思うことや知っている事など。ブログを始めた頃に、なんとなく 、

paintwork.hatenablog.com

という記事を書きましたが、私の中では アルミサッシの塗装については、正直 深く考えた事は無かったです。

このまま、この記事の実験や報告などは自身の備忘録としてやっていきたいとは思いますが、そろそろ 「簡単に結果」 を知りたい方のために、他の例を使って書いてみようと思います。

先日、とある施設に仕事に行ったのですが、私が4~5年前にアルミサッシに塗装をした物がありまして、尚且つ、丁度いい事にその時に塗装していない部位もあり、比較しやすい写真が撮れましたので その例を挙げて説明したいと思います。

この画像は、とある「施設の待合室」 の画像です。フレームは「鉄骨」ですが、ほぼ全面がガラス張りなので、枠はアルミサッシで出来ています。新設された時に濃い色のグリーン(イメージカラーだそうです)で塗られていました。

写真は「深夜」に撮影したため暗いですが、モスグリーンのような濃い目のグリーンです。

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4~5年くらい前に青い枠で囲っている部分(アルミサッシ)を再塗装しました。

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待合室のぐるりと一周、幅木の部分だけ再塗装です。待合室なので、「過酷な環境」ではあると思います。大勢の人が利用しますし、上の写真の様にドア部などもあるので、ドアの開け閉めも多いです。雨が降れば直接ではないですが、地面も濡れますし、サッシ部にも水滴はかかります。

下の写真では、再塗装していない(縦の枠です新設時の塗装)も「チョーキングによる色とび」はしていますが、剥離などはありません。私が4~5年くらい前に塗装した部位も 少し「チョーキング(粉化)」 していますが、塗料の剥げや浮きなどは全然起こっていないです。もちろん、白いブツブツも出ていません。

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結果

結果としては、アルミサッシに塗装しても、キチンと施工出来ていれば、「付着(密着)が悪くて剥げたりはしない」という事です。もちろん、「塗装の寿命」はありますので、「チョーキング(粉化)」などが起こりますし、「故意」 にキズをつければ 塗装は剥げます。

ただし、「素人の方」 が この記事を読んで、実際に「DIY」でアルミサッシに塗装をするのは少し難しいかもしれません。

丁寧にやればケレン作業や脱脂作業は誰でも出来ると思います。プライマー塗りなども、「缶スプレーのミッチャクロン」などでも充分なので大丈夫だと思います。

ですが、ここから先の作業、2液型変性エポキシ錆止め塗料塗りや、2液型の上塗り塗料塗りなど、素人の方では難しいかもしれません。

ホームセンターなどで販売されている、「アルミサッシ専用塗料(缶スプレー)」や、ウレタン塗料などもありますが、私は使用した事がないのでわかりません。

ですので、プロがプロの知識と道具、材料を使用して施工すれば、昔と違い、現在は「アルミサッシにも塗装はできます」という事ですが、塗装部位などによって費用なども変わりますし、塗装しても 「いずれは寿命がきて(チョーキングなど)」、再塗装 しなければいけないので、どうなんでしょうね。

ある意味、この記事は素人の方と言うよりもプロの方に向けた記事ですね。

最後に 

最後にこの塗装の仕様を書いておきます。

ケレン作業と脱脂 (かなり重要です)

・塗装時には白いブツブツは発生していなかったので ケレンは「中目程度のスコッチブライトやサンドペーパー」 使用。

・脱脂は「シンナー もしくは シリコンオフ」 使用。塗装していない面にはシンナーでもいいですが、塗装してある面には塗料が溶ける可能性もあるのでシリコンオフの方が溶剤成分が弱いので推奨。

プライマー塗り(とっても重要です)

・この時は「ミッチャクロン」ではなく別のプライマーを使いました。プライマーも 「ピンキリ」なので用途にあった材料を。

2液型変性エポキシ錆止め塗料塗り(場合により重要です)この事例では塗っていません。理由は塗装時に旧塗膜に問題が無かったこと(チョーキングは少しありました)ですので錆止め塗料を塗る必要はありませんでした。

・2液型弱溶剤ウレタン塗料 中塗り・上塗り(それなりに重要です)1液型よりも2液型の方が耐久性は良いように思います。使用した塗料は 日本ペイントの 「ファインウレタン」です。いたって普通の2液型弱溶剤ウレタンですね。シリコンなど1ランク上のグレードの塗料だと、もう少し耐久性がいいと思います。

 

サンプル作成から3年経過後の記事です。  

paintwork.hatenablog.com

今回はこの辺で。