paint work’s 塗装工事に関する blog

建築塗装をはじめとした 色々な塗装工事についてのブログです

work7 サイディング外壁の塗装 その④ 上塗りの色について

上塗りの色について

前回までで、下塗りまでの話は完了しましたので 、 

paintwork.hatenablog.com

 

今回は、いよいよ上塗りの事を書こうと思いますが、下塗りまでを適切に施工していれば、後は上塗りのグレードや、種類(水性とか溶剤) 選びだけなので(サイディングの上に塗れるか確認の上)色の選択に悩むだけだと思います。

使用する塗料の種類(水性・溶剤)などは、私の経験上では、サイディングボードの上塗りには、水性塗料よりも溶剤系塗料の方が耐久性があるように思いますが、元々のサイディングボードの塗装は水性系が多いので、色や材料によってはマッチしない場合もあります。

 意匠性の高い模様や柄は水性系の塗装ではなくインクジェットによる印刷です。

、溶剤系の上塗りを使用すると光沢がですぎたり、質感がガラッと変わってしまったりするので、サイディングボードの種類や、模様などの質感に合わせて、選ぶのがいいと思います。

色見本やサンプルについて 

サイディングボードは、色々な模様の種類がありますので、色を実際に塗った場合、カタログや色見本帳とはかなり雰囲気が違って見えたりする事もあります。

そもそも、見本帳などのサンプルは、とても小さいですので、サイディングにかぎらず 実際に塗った感じと違って見える事が殆どです。また室内で見た時の色と、屋外では違って見えますし、また平面と、凸凹面では違って見えます。

一般的には、見本帳で見た色よりも実際に広い面積を塗ると「明るくみえる」とされています。

材料のカタログには、「常備色」と呼ばれる、予め塗料メーカーが準備している色が掲載されています。この、常備色から色を選ぶ場合は、塗料の性能はカタログ通り発揮されるようです。ですので、出来るだけ常備色の中から選ぶ方が無難になります。

しかし、カタログに掲載されている常備色は基本的には「少ない」です。常備色にどうしても「気に入った色が無い」場合は、次の手段として塗装業者ならだれでも持っている「日本塗料工業会発行」の、「色見本帳」から色を選ぶ事になるかと思います。(一般住宅では広く使われている見本帳で、日塗工(ニットコウ)などと略して呼ぶことが多いです。)

日塗工の色見本」から色を選ぶ場合は注意が必要で、色や材料の種類によっては見本帳通りには出来ない場合があります。主に日塗工などの色見本は基本的には溶剤塗料用なので、水性塗料などでは艶、質感とも違う為、目安程度にしかできない場合が多いです。

それから一番重要なのは、塗料のカタログに掲載されている、「常備色以外を選んだ場合」は、「本来の塗料の性能を発揮できない場合がある」と、いうことです。

常備色以外を選んだ場合は、「材料メーカーに必ず確認する必要がある」と思います。 

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色見本帳では小さすぎてイメージがわかないよ。」と思えば、メーカーに発注すれば1~2週間程度かかりますが、A4サイズ程度の見本板を作成してくれますので、そちらを頼むのもよろしいかと思います。また、大きめの見本板も一応は作成可能みたいなので、相談することも可能です。1色だけを作ってもらっても他の色と比較できないので、2~3色程度作成してもらうのがいいと思います。

ただ、見本板は平面の紙か、板に色を塗ったものなので、サイディング外壁などの模様がついたものとは色が違って見える可能性もあります。凸な部分は明るく、凹な部分は影が出来るので暗く見えます。

色見本帳にも気に入った色が無い」場合は、現場合わせと言って、現場で実際に色を作りながら決めていく事になりますが、やってくれる業者もいますし、やってくれない(出来ない)業者もいます。また、その色が出来たとしても メーカーに性能確認する必要もあります。

私の場合は、メーカー調色などでしか出来ない色以外では、メーカーに発注すると時間がかかるので、自分で見本板を作成することもあります。自分で作成するのですから、見本のサイズもある程度調整出来ます。正直なところ、メーカー作成のA4サイズ程度などでは、小さいかなって思います。

それとは別の方法で、サイディングの場合は、模様がついている事が殆どなので、平面の色見本などではイメージ出来ない場合などは、実際の壁に適当な面積の一角を(1面の壁など広範囲には塗りませんが。)サンプル的に塗って決めてもらう事もやります。

色選びについては、「おまかせで」と言われる方、あまり悩まれずに常備色だけで決められる方、見本板でも悩まれる方、実際の壁にサンプル塗装しても悩まれる方、など 色々いらっしゃいます。

ですが、完成後、毎日その色をみて生活するのですから、後悔しないように、納得の行くまで相談される事をおすすめします。

最後に

色の最終確認は、「必ず屋外で。」

続きは、 

paintwork.hatenablog.com

今回はこの辺で。