paint work’s 塗装工事に関する blog

建築塗装をはじめとした 色々な塗装工事についてのブログです

work 59 外壁の塗装 モルタル壁 剥がれ浮き補修塗装

塗装の浮きや剥がれ

今回は モルタル壁の塗装が、「浮いたり、剥げたり」している箇所を補修して、完了するまでを紹介したいと思います。

前置き  

今回は「モルタル壁」ですが、もちろん「サイディングボード壁」にも、「浮いたり、剥げたり」する事例はあります。ですが、サイディングボードの場合は、基本的には新築時に塗装していない(既製品の為)ので、モルタル壁(新築時に塗装1回目)よりは、剥げたり、浮いたりしている事例は少ないかもしれません。

なお、塗り替えなどを行った場合は、モルタル壁、サイディングボード壁にかかわらず、なんらかの問題が起きれば、塗料の「浮いたり、剥げたり」する事があります。 

浮きや剥がれの原因 

塗料が、「浮いたり、剥げたり」している場合は、なんらかの原因があります。「なぜ、浮いたり剥げたり」しているのか原因を探す必要があります。

単に、塗装の寿命の場合もありますし、塗り替えなどによる施工不良などもあります。クラックなどのひび割れや、雨水などの流入など、原因を探し、改善しなければ、なにも考えずに 「補修して塗装」してもまた同じことになってしまいます。

たまに、「原因不明」の場合もありますが、出来るだけの改善をして、ダメな場合は、また「別の改善をして。」の、原始的な作業の繰り返しの事例もあったりします。

そのような場合は、大半が「立地条件や環境によるもの」や、「構造上の問題」であったり、「目に見えない部分」の施工上の不備だったりで、改善するのは大変な場合もあったりします。

今回、「補修して塗装」する箇所です。「浮いたり、剥げたり」している原因は、この箇所の上はベランダになっており、ベランダの防水が劣化していたからです。防水の劣化のため、雨水などがわずかに壁内に染み込み、壁面の塗装が浮いてしまっていたみたいです。現在はベランダの防水もしっかりやり直されていて、問題はありません。f:id:Paintwork:20180423193001j:plain

こちら側は 一見、塗料が浮いているようにはみえませんが、実は塗料が浮いています。

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作業の流れ 

浮いた箇所の剥ぎ落し塗膜を剥ぎ落した結果、こんな風に塗料が浮いていました。剥いだ塗料とは別に、最初の塗装の「スキン」が、かなり劣化していました。つまり、この箇所は最初に「スキン」を塗装してあり、2回目の塗装で今の仕上げになっており、2回塗装してある壁ということになります。

今回は、補修塗装なので、活塗膜は残します。下地(スキン)をしっかり固めるために「シーラー」を塗っています。下地(スキン)を固めるだけではなく、次に塗る材料との密着も高めます。f:id:Paintwork:20180423194229j:plain

 

剥ぎ落した塗膜です。塗膜の裏側には最初の塗膜である「スキン」が、かなり厚くついています。と、いう事は外側の塗膜(2回目の塗装)は適正に行われていた。と、いうことになります。原因は雨水流入などによるスキンの劣化(スキンは劣化すると石がポロポロと落ちるように剥げます)だと思われます。

現在は、原因であると思われる 防水もやり直されているので、補修をしての塗装も大丈夫だと思われます。f:id:Paintwork:20180423200150j:plain

下地補修 

「下地調整剤」をコテ塗りして塗料の剥げた部分を補修します。 f:id:Paintwork:20180423195735j:plain

肌合わせ

写真ではわかりづらいですが、塗料を剥いだ箇所に、「肌合わせ」といって、表面の模様に合わせた塗装を下塗り材で行っています。f:id:Paintwork:20180423202459j:plain

全体に模様付け 

肌合わせを行った後は十分に乾燥させてから、全体に下塗りをして模様を整えます。f:id:Paintwork:20180423203057j:plain

上塗り

上塗りを2回塗り、笠木部分を塗って完了です。f:id:Paintwork:20180423204309j:plain

原因の改善 

塗装の「浮きや、剥がれ」や、「割れ」などが起きた場合は、原因となる事柄を改善しなければ、再発します。中には、立地条件や環境などの問題で改善できない場合もありますが、改善できるものはきちんと改善してから塗装工事を行うようにした方がいいです。

今回はこのへんで。