paint work’s 塗装工事に関する blog

建築塗装をはじめとした 色々な塗装工事についてのブログです

work110 木の塗装 くまモンのプレート クリヤー仕上げ

はじめに

今回は知り合いに「くまモンの木製プレート」を頂きました。

このままでも素朴さがあって素敵なのですが、杉板のクリヤー仕上げのサンプルにもいいかなと思いクリヤー塗装を行いました。

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くまモンのプレート

よく見ると輪郭部などは焼杉で浮造りみたいになっているのに、ほっぺや口などの部分は白木のまま。何気にすごいと思いました。

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木のクリヤー仕上げとは

木にクリヤー塗料(透明)を塗るのにはいくつか種類があるのですが、いずれも木目を活かした塗装になります。

着色や染色など「木に色をつけて」からクリヤーを塗る場合と着色や染色などを行わずにクリヤー塗料のみを塗る場合があります。また、クリヤーに色を混ぜてカラークリヤーというものを使用して仕上げる方法などもあります。

着色(ステイン)と染色は混同されがちですが、別々の塗装法です。

着色はクリヤー塗装(色を保護)は行っても行わなくても大丈夫ですが、染色は必ずクリヤー塗装(色の保護)が必要になります。

着色など

染色など

クリヤーなど

カラークリヤーなど

など、その他もろもろ施工法はあるのですが木にクリヤーを塗る場合は家具塗装などの木工塗装士の分野になります。 

使用する材料と道具

家具などの塗装(クリヤー塗料)に関しては基本的に「吹き付け施工」になりますが、現場環境や小さい物など状況によっては刷毛塗りも行います。

今回は物が小さいので「刷毛塗り」します。

今回の道具は300円くらいの小さな刷毛一本です。

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塗料については今回は2液型溶剤のウレタンサンディングシーラー(下塗り)と、2液型溶剤のウレタンクリヤー(上塗り)を使用します。

私の場合は水性系の塗料では和信化学工業の塗料、溶剤系の塗料では大谷塗料の塗料を主に使用しています。今回は溶剤系の塗料を使用します。

大谷塗料株式会社の工場は熊本県にあり、くまモンをラベルに使用した塗料がありました、材料は違いますが・・・。今回にはピッタリです。

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画像元:大谷塗料株式会社

それから工程ごとに紙ヤスリの代わりにスポンジペーパーを使用してヤスリかけ(サンディング)しています。

作業の流れ

下塗り1回目

まずは取り付け紐を外してからスポンジペーパーを使用し、素材をきれいにしてからサンディングシーラーを一回塗りました。

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サンディングシーラー1回目

ヤスリかけ

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サンディング1回目

下塗り2回目

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サンディングシーラー2回目

ヤスリかけ2回目

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サンディング2回目

下塗り3回目

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サンディングシーラー3回目

ヤスリかけ3回目

画像を取り忘れていましたが3回目も同じようにヤスリかけしました。

50%艶消しのクリヤー塗り

今回は仕上げを1回で完了させました。

完了

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50%艶消しクリヤー 完了

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50%艶消しクリヤー 完了

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紐を付けて 完成

最後に

今回は50%艶消しのクリヤーで仕上げましたが、塗料の艶を消すためには「艶消し剤=フラットベース」という添加剤を使用します。

水性クリヤーでは大まかに「艶あり」「半艶」「艶消し」などの艶のクリヤーが主なパッケージになりますので(例外もあります、艶消し剤を添加したり)、艶の調整などは各々を混ぜて調整しますが、水性クリヤーでは「艶消し」が100%艶消し(例外もあります)なのに対して、溶剤のクリヤーでは「150%艶消し」なる材料などもあります。

普通は「100%艶消し=艶消し」なのでそれ以上の艶消しは意味が無いように思えますが、塗料の場合は複数回の塗り重ねや、綺麗に仕上げるほど艶が出てしまうんですね。(特に斜めなど角度を付けて見た場合など。底艶ともいいます。)ですので、よりマットな仕上がりで「150%艶消し」なる物もあります。

ちなみに「〇〇%艶消し」の%の意味は「艶消し剤=フラットベース」の配合が主剤(塗料)に対して〇〇%ということらしいのですが、主剤(塗料)よりフラットベースの方が多いって・・・。

 

今回はこの辺で。